2021年JFNカレンダー7月特集ページ
夏といえばやっぱりひまわり!!
沢山のお花が咲いたひまわり畑をイメージで仕上げたアレンジです。すっと伸びた茎を生かして、のびやかで生命力を感じる雰囲気で仕上げました。ヒマワリを数種類入れて。元気なイメージだけじゃない、様々な表情を見せてくれるヒマワリのアレンジを楽しんで頂けると思います。足元に入れた葉や実物たちも、自然な雰囲気の中にも複雑実を持たせています。
デザイナーズアレンジ ひまわり畑のアレンジ
デザイナー紹介
新井 哲生(TETHUO ARAI)
(有)花の安達日香園 代表
1976年生まれ。大分県大分市出身。大正15年創業の花屋の家に生まれる
京都市にて華道家元、池坊御用達の花屋で修行のちに家元御用掛を勤める
大阪市の花屋などで経営などを学び、家業を継ぐために大分に戻る
2020年(令和2年)9月より家業4代目を継承
賞歴
ジャパンフラワーネットワーク全国技術選手権大会 技術部門最優秀賞 農林水産大臣賞
ジャパンフラワーネットワーク全国技術選手権大会 装飾部門最優秀賞 厚生労働大臣賞(2大会連続受賞)
ハウステンボスワールドフラワーコンテスト 薔薇の装飾部門 最優秀賞第1位
お花をとおして、すべての人に笑顔を届けていきたい!そんな想いで毎日お花と向き合っています。
7月のコラム
ヒマワリという名前の由来の日に向くという性質ですが、本当は花ではなく別の場所が日に向かっています。どこでしょう?
A.茎と葉っぱなんです!
ヒマワリは光屈折といって、光に反応する性質があります。
葉を太陽にむけて、効率よく光合成をするために、成長ホルモンを分泌させます。
そのホルモンは茎の太陽の当たらない方を太らせて、結果的に葉が太陽の方を向くようになるんです。
光に反応してるのは、実は茎と葉っぱだったんですね!
実は、お花が開花するとそのホルモンは分泌しなくなります。
そして花の向きが東向きに固定されます。
東からの朝日を浴びて、ヒマワリの中心が暖かくなると、午前中の活動が活発になる多くの虫が寄ってくるのです。多くの虫が寄ってくることにより効率よく受粉をすることができるのですね。
自然界はよく考えられて成り立っているのですねー。
赤いヒマワリ、白いヒマワリ、そして個性的なヒマワリたち
黒芯にオレンジ色のヒマワリは、Theヒマワリ!のイメージで、夏を代表するお花ですね。
でも、実はさまざまな種類があります。意外なことに花色も花型も実にバリエーションがあるんですよ
。
オレンジ色の花弁がすこし暑苦しい場合は、レモン色のものもあります。
外側の花びらが、オレンジ色、黄色、レモン色問わず、中心部分が黒くないものもあります。いわゆる青芯系のひまわりで、爽やかなイメージが特徴です。
また茶色、赤、黒などに見える品種もあります。
これらは、生産本数は少ないのですが、例えば、他のヒマワリと混ぜてもバリエーションとしてまたは差し色として引き立ちます。
夏の終わりから秋の始まりくらいまでのこっくりとした色合いのアレンジメントにもお勧めです。
また黄色×茶色のバイカラーのひまわりは個性的なアレンジメントの中では引き立ちますし、最近ではレモン色よりもさらに白に近い淡いクリーム色のものもあります。
こちらは、御供やブライダルシーンでも良い雰囲気を演出してくれます。
咲き方でいえば、八重咲やセミダブルといわれる中心部分にも細長い花びらがついているものもあり、そういったものはゴージャスなイメージが必要とされるシーンやヒマワリが好きだけど変わった感じが良いという方にお勧めです。
お花屋さんの店先で、是非ご覧になってください。
本当は一年を通じて買うことができるヒマワリ
ヒマワリは、気温や日照などの条件が揃えば、ある一定の日数でお花が咲いてきます。
そのため、一年中出荷があります。
しかしながら、ヒマワリはやっぱり夏のイメージがありますね。
ですから本来の季節の夏に出荷が最盛期を迎えるお花です。
食用ヒマワリと観賞用ヒマワリ
食用の始まりはヒマワリのふるさとである北アメリカ大陸西部あたり、紀元前より原住民のインディアンの食用作物として認識されていたようです。
それを、スペイン人がヨーロッパに持ち帰り、植物園で育てられることとなりました。
その後フランス・ロシアに伝わるのですが、ロシアにて、ロシア正教会の祭事で食物制限があるのですがそのリストから外れていたヒマワリの種は、教会の法に矛盾なく口にできたことからロシア人の間に広まりました。
食用ヒマワリは種を取るのが目的なのですが、観賞用のヒマワリは、いかに種ができないか、ということを考えられ品種改良されてきました。たとえば品種の権利の問題や、お花をいけた時に花粉が落ちないこと、などさまざまな要件をクリアしたもののみ、世に出てきたのです。
ゴッホはなぜヒマワリを書いたのか
ヒマワリは元気が出る花。
今も昔もヒマワリは見ている人を元気にさせてくれますね。
もちろん、色の効果でいうとビタミンカラーということもあり、見ているだけで元気が出るのです。
そして、ヒマワリを飾っている部屋はとても明るい印象になります。
もちろん、ゴッホもそのヒマワリに魅せられたということでしょう。
ゴッホは若い時にとても暗い印象の絵をかいていました。しかし、印象派の先駆けであるモネと出会い、劇的に印象が変わります。
ゴッホは南フランスのアルルの明るい雰囲気が大好きでした。そこに移り住み、ゴーギャンが訪れるまでの間、たくさんのヒマワリを書いたそうです。ゴッホが鬱々とした北フランスから、とても明るい南フランスに移り情熱的なヒマワリを書き続けたのです。
世の中が不安な気持ちに包まれている今だからこそ、今年は、たくさんのヒマワリをお部屋に飾り、また、ヒマワリを贈り、元気いっぱい溢れる夏にしませんか。
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