2023年6月カレンダー特集ページ
【カラーの白い部分は苞(ほう)と呼ばれる葉が変化したもの。中にある黄色いとんがりがお花なんだ!】
カラーの花に見える白い筒状の部分は、「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれ、葉が変形した部分です。その仏炎苞の中央にあるとんがっているつぶつぶの小さいのが花です。
カラーは1枚の紙をくるっと巻いたラッパのような形が印象的な花です。名前の由来はラッパではなく、襟(エリ)のカラーからと言われています。ではもう少し深堀してカラーは何科でしょうか。その可憐な見た目からは想像できませんが、サトイモ科です。他のサトイモ科にはこのラッパのような形状をしているものをよくみかけます。ポピュラーなところですとミズバショウ、スパティフィラムなどがあります。改めて真ん中のとんがっているところを見ると、これが花なんだと不思議な感覚で面白いですね。サトイモ科は花だけではなく、葉も個性的でクワズイモ・アンスリウムなどハート型の葉をしているものがあります。残念ですがカラーの葉は、細めの葉と幅広の葉が一般的です。斑入りのものもあります。その育てやすさから花鉢としても母の日に贈られる事が多くなりました。又、生花店でよく見かける切花のカラーには葉がありません。ナゼか。切花の葉は水揚げが悪いので葉を落としてから出荷されます。だから茎のみで販売されています。そのカラーのシュッとした見栄えの美しさや清楚さから、切花はウエディングに使われたり、お供花にも好まれます。
近年、品種改良がオランダを中心とするヨーロッパでとても盛んになり、白以外にも、黄色、ピンク、オレンジ、紫、黒など色のバリエーションも多く出回っています。花言葉には「華麗なる美」、「乙女のしとやかさ」「夢見る美しさ」「熱血」「歓喜」「凛とした美しさ」など、どのお色目もポジティブな花言葉が多く使われているので安心して贈れる花です。
デザイナー紹介
木本 多駒麿(TAKUMA KIMOTO)
株式会社讃井Lab 取締役
フラワーショップ ナーセリーさぬい マネージャー
1987年生まれ。昭和36年創業の福岡の生花店の家に生を受け、学生時代は野球一筋の生活を送る。
専門学校・大学で学んだ商業やマーケティングの面白さから、身近な職であった生花店に興味を持つ。
見識を拡げる為、異業種の一般企業で5年間社会経験を積み、その後3年の花屋修業を経て実家生花店の事業継承を視野に入社。
自身と会社の幅を広げるべく、様々な活動に積極的に関与し活動中。
JFN九州・沖縄ブロック 技術指導員
JFN福岡支部 副支部長
活動実績
福岡県フラワーデザイン品評会 ファイナリスト(2015)
JFTDジャパンカップ九州ブロック予選 ファイナリスト(2015)
RKB毎日放送「家族びよりなお正月」 スタジオ装花・出演(2016)
RKB毎日放送「今日感テレビ(バレンタインウィーク)」 スタジオ装花・出演(2016)
JNN28局ネット「クロスカントリー日本選手権2016」 スタジオ装花(2016)
九花連宮崎大会 ファイナリスト(2017) など
花があるとその空間の気が良くなります。花のある空間を増やしていくことで、怒りや悲しみが少なくなり、笑顔溢れる空間が広がっていくと信じて日々活動しています。
【お花の日】
ローズの日 6月2日
~大切な人に感謝の気持ちを。バラを楽しもう。~
6月は美しくバラの咲く時期です。「ローズ(6/2)」と読む語呂合わせからきています。ブルガリア共和国のバラ・ダマスクローズ(ブルガリアンローズ)の普及の為、一般社団法人ブルガリアンローズ文化協会が制定しました。
「ローズの日」は大切な人や自分に「ありがとう」の感謝の気持ちを込めてバラの花やローズオイル、ローズウォーターを使ったバラに関係したお菓子や飲み物を贈る習慣があります。
バラの命は短くてと言われます。6月は水温も上がって、花瓶内のバクテリアの繁殖も活発になります。少しでも長く楽しめるように、水の取り替えを豆にして新鮮な水を吸わせてあげましょう。少しバラを楽しんだ後は、風通しの良い室内でバラを束ねて吊るせばドライフラワーになります。バラはドライフラワーに適した植物です。一度試してみるのも良いですね。
父の日 6月19日
~父の日も忘れないで~
6月第3日曜日は父の日です。父の日はいつだったかな?と父の日は母の日と比べると少し寂しいですね。いつも家族を守るお父さんに「お父さんに頑張って!」「感謝の気持ちを贈る日」ですよね。
父の日は、母の日と同じくアメリカ発祥の記念日です。 その起源は1909年、ワシントン州のソナラ・ドッドという女性の提唱によるものと言われています。ソナラ・ドッドが子供の頃、お父さんが南北戦争に行き、その間お母さんが子供たちの面倒を見ていました。戦争からお父さんが帰還すると、お母さんは疲労の為亡くなりました。それからお父さんは子供達が成人する迄、男手一つで家事と仕事と働きづめで6人の子供を育てあげました。
現在の6月第3日曜日を父の日と定めたのはアメリカの第36代大統領リンドン・ジョンソンだそうです。そして国の記念日となったのは1972年です。案外新しい記念日です。これは地元のソナラ・ドッドが「母の日があるのに父の日がないのはおかしい」と牧師協会に嘆願してから60年あまりが経って制定された事になります。
アメリカでは生きているお父さんには赤いバラを贈り、亡くなったお父さんには白いバラを手向ける習慣があるようです。日本では「イエローリボンキャンペーン」(日本ファーザーズ・デイ委員会)がきっかけとなり、父の日のカラーは黄色に定着したと言われています。それゆえ黄色いバラや季節の花・ヒマワリを贈る方が多いのですね。最近は「母の日参り」という言葉もあるので「父の日参り」として、亡くなったお父さんが好きだった花や嗜好品をお供えし、感謝の気持ちを伝える日でもあります。
ペパーミントデー 6月20日
薬用効果あり。オススメです。
北海道北見市まちづくり研究会が特産品であるハッカのPRを目的に、1987年に「はっか(20)」の語呂合わせから“ペパーミントデー”を制定しました。
ペパーミントはシソ科・ハッカ属。花言葉は「永遠の爽快」。その言葉通り主成分はメントールです。メントールの効能は、鎮痛・鎮痒・冷却・殺菌作用があり、花粉症にも効きます。癒し効果もあり気分をリフレッシュにするのに最適です!消化促進作用もあるのでハーブティーにすると飲みすぎ、食べ過ぎ、胃のもたれにも効果があります。
こんなに万能なペパーミント。お花屋さんでも購入しやすい鉢です。栽培方法は乾燥には気を付けて半日陰の風通しの良い場所に置くと良いでしょう。日蔭では生育が悪くなり、日が当たりすぎると葉がしおれたりします。比較的暑さ寒さに強いので育てやすい植物です。
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